住宅改修

当センターに入所された利用者だけでなく、障害を持った方の中には、家庭復帰される際に、どうしても取り除かなければ行けない障壁(バリアー)が家の中に存在する場合があります。
そのような問題に対して多くのリハビリテーションスタッフは、家庭訪問等を行い、住宅改修を行っていると思います。
当センターでも、事例は少ないのですが様々な関係機関と協力して利用者に住みよい住環境を提供しています。ここではその一例を掲示しています。


事例紹介

事例対象者・工事内容
事例1対麻痺者用、全面車椅子仕様の新築工事、設計から完成まで約10ヶ月
事例2準備中
事例3準備中

<事例1>

〔プロフィール〕
年齢、 性別 : 50代、男性
障 害 名   : 橋中心脱髄症候群による両上肢の著しい障害、両下肢機能の全廃
膀胱直腸障害(身障手帳一級)
ADL状況(問題点のみ)
移動    : 車椅子にて可能(屋内・屋外ともに、移乗は自立)
排泄    : ズボンの着脱に両手摺りが必要、ストーマ設置
入浴    : 高床浴室にて可能

〔改修案〕
新築に伴い全面改修。以下に図面を掲示
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〔改修のポイント〕

(1) 玄関アプローチには、二方向にスロープ(1/12)を設置。駐車場は広めにとっており、自動車への乗降を容易にしている(駐車場に屋根を設置予定)。また、敷地内にはインターロッキングを敷設しており、車椅子駆動を楽にしている。
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(2) 上がり框に車椅子用のスロープを設置(1/12)。床面はフルフラット(和室のみ400mm程度床面より高い)。扉は全て引き戸を採用、廊下巾はかなりのゆとりをもって設計。
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(3) トイレスペースは約1.5坪。便座をトイレスペースの端に置き、壁面にL字手摺りを、反対面に跳ね上げ式手摺りを設置、両手支持が可能となり、ズボンの着脱が容易になった。また、ストーマを造設しているので、汚物流しを設置。
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(4) 洗面所(脱衣所)・浴室はともに1.5坪を確保。浴室入り口には三枚引き戸を設置し、開口部を広くとっている。引き戸を開けると車椅子から直接洗い場に移乗が可能(浴槽・洗い場・車椅子の座面が同じ高さ)。洗い場には臀部保護のためマットを敷設。 
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