福岡県厚生事業団 平成28年度事業計画

平 成 28 年 度 事 業 計 画


 当事業団にとって最大の課題であった指定管理者制度に基づく次期事業所指定について公募という厳しい条件のなか、平成28年度から平成32年度までの5年間の指定を受けることができた。この制度は民間能力の活用によりサービスの向上と効率的運営が求められるものであり、今後も指定管理事業者として県立民営の特色と長所を活かし、常に緊張感と使命感及び責任感をもって県の施設として相応しい運営が求められる。
 課題であった常勤医の配置により高次脳機能障害者の支援強化、診療所機能の充実をはかり利用者へのサービスの向上と高次脳機能障害、発達障害者を対象とした外来診察など支援強化を図る。
 また、社会福祉法人制度の改革を柱とした社会福祉法改正案が継続審議となっているところであり、今後の動きについて注視していきたい。
 事業団として、利用者へのサービスの向上と経営の安定化に向けて、これまで以上に職員全員の力を結集した施設経営に努める必要がある。


Ⅰ 事業団事務局

 1 法人の運営 
(1)理事会
 事業計画、予算、決算、事業報告及びその他重要事項を審議決議するため定例理事会及び必要に応じて臨時理事会を
 開催する。
(2)評議員会
 理事会が行う重要事項の決議に当たり、あらかじめ意見を聴く必要があるため理事会と併せて開催する。
(3)監事会
 事業及び業務の実施状況並びに会計経理の監査を定期的、その他必要に応じて開催する。

 2 施設運営
 障害者総合支援法附則第3条における見直し事項①障害者の就労支援その他の障害福祉サービスの在り方②障害福祉サービスの利用の観点からの成年後見制度の利用促進の在り方③障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方④精神障害者に対する支援の在り方などが予定されており、これらの見直しを見据えた施設運営が求められる。
 平成28年度4月に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)が施行されるが、動向を確認しながら必要な取り組みを行う。
 診療所について、平成27年度まで常勤医師不在であったことから機能を果たすことができなかったが、常勤医師の配置に伴い、保険診療を再開することにより診療所機能の充実を図るとともに医療収益増を図っていく。
 施設運営の諸課題に対応するため、センター長である常勤医師を中心に全職員が一丸となって、更なる訓練内容の充実とサービス水準の向上を図り利用者確保、経営安定化に向けて、これまで以上に職員の結束と意識改革を推進する考えである。

 3 職員確保と人材育成
 将来の事業展開を見据えて、適切な職員配置や経営上の課題について県とも協議を重ねながら検討していく。
 非正規の支援員、介護職員に対し福祉・介護職員の処遇改善手当を支給しているが、平成28年4月より看護師、理学療法士に同等の処遇改善手当の支給を行うこととしている。
 適切な施設運営を推進していくためには、全職員の共通認識の醸成と資質の向上が必要があり、対外研修や会議等への積極的な参加を奨励し情報収集と自己研鑽に努めるとともに、所内研修の充実や症例に関する考察など図り研修成果を活かせる環境整備を図っていく。


Ⅱ リハビリセンター

 1 方針
 平成28年度は、県の指定管理3期目の初年度として今後の運営に繋がる再出発の年度になるものと捉え、利用者サービスの向上と効率的な運営を最重点課題に、県立施設としての使命感と責任感を持った経営を行う。
 医療から介護へと生活支援サービスが一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が推進されている中で、障害者の複雑化・多様化する福祉ニーズに対して良質なリハビリテーションを提供し、自立した日常生活または社会生活の実現に向け、円滑な地域生活移行支援並びに積極的な就労支援に取り組む。
 このため、常勤医師をセンター長に配置し、医学的管理に基づくリハビリテーションの質の向上並びに医療機関とのネットワークの構築による支援体制の一層の充実を図り、利用率向上に向け全職員一丸となって利用者支援に取り組むものである。
 「高次脳機能障害支援事業」については、福岡県高次脳機能障害支援事業に積極的に参画し、医療や福祉関係従事者などへの研修事業や相談支援体制の充実を図り支援の普及に努める。

 2 利用率の向上
(1)利用者見込
   ①自立訓練    月平均94名 (前年度90名)  [定員106名]
     ・機能訓練       月平均77名 (前年度75名)  [定員 88名]
     ・生活訓練       月平均17名 (前年度17名)  [定員 18名]
   ②施設入所支援  月平均82名 (前年度81名)  [定員100名]

(2)利用者の確保
 医学的管理の強化と関係機関との連携強化を深めサービスの質の向上を図るほか、次の対策に取り組むことにより利用者の確保に取り組むとともに、入退所の回転率が高い施設の特徴を維持する。

 ①地域包括ケアシステム構想が推進されている中で、当センターの役割を明確にするため医学的管理に基づく
  訓練プログラムの充実とその効果を検証し、選ばれるリハビリ施設づくりに努める。
 ②医療機関との連携体制を一層強化するため、特に回復期リハ病院に対しては当センターの訓練内容とその効果を
  浸透させるため、訓練スタッフの連携訪問とスタッフ相互間の情報共有を継続して行う。
 ③市区町村及び相談支援事業所が実施する利用者の計画相談事業と有機的連携を図るとともに、利用者の円滑な
  地域移行支援に向けて地域包括支援センター等の関係機関とも連携ネットワークを構築する。
 ⑤ホームページによる情報発信、機関誌「とびうめ」の発刊のほか、各種広報媒体の積極的な活用を図る。

 3 利用者サービスの向上
 利用者が地域で安心して生活しそれぞれの能力を発揮し自立した日常生活を過ごすことが出来るように、職員一人ひとりが明確な使命感と目標を持ち利用者本位の支援並びに専門性の高い支援を追求するとともに、全職員が共通認識の下で次に掲げる事項に取り組む。

 ①日常的な医学的管理の下、脳血管障害後遺症に様々な疾患をも有する利用者並びに高次脳機能障害者に対し、
  的確な診断と効果的なリハビリ訓練を提供し社会復帰の支援に取り組む。
 ②利用者の個別性を尊重した個別支援プログラムの策定は、定期的な支援計画会議の中で訓練経過を踏まながら到達目標を
  検討または見直し、効果的かつ効率的なサービスの提供に努める。
 ③円滑な地域生活移行を推進するため、相談支援事業所との連携、住宅改修のための家庭訪問指導、他施設の見学及び
  日常生活動作訓練室に宿泊しての自立生活訓練などを継続して実施する。また、退所後に利用する地域の社会資源情報を
  活用し介護保険事業所との連携も密に図り円滑な地域生活移行を支援する。
 ④退所後に就労を希望する利用者には、就労支援事業所等の情報提供や体験実習など就労移行に向けた支援を行い、
  復職を前提とする利用者へは復職先の事業所との綿密な情報の共有と試験出社の機会を積極的に提供する。
 ⑤「外出・地域社会参加プログラム」では、利用者へ自発的な社会参加と退所後の円滑な地域生活移行を支援するため、
  各種福祉サービスの社会資源を見学する居宅支援コース並びに就労意欲を促すために就労系事業所等を見学する
  就労支援コースを継続して実施する。
 ⑥提供するサービスについて利用者に評価を求める「利用者満足度調査」を継続して実施し、利用者のご意見やご要望等を
  承る「意見箱」の調査結果を検証し、適切で質の高いサービスの提供に努めるとともに、その調査結果について利用者等に
  公開する。

 4 高次脳機能障害支援事業
 高次脳機能障害支援体制は、当センターのほか産業医科大学病院、久留米大学病院及び福岡市心身障がい福祉センターの4機関が、県の支援拠点機関として支援ネットワークを構成しており、引き続き連携体制の強化を図るとともに、関係機関との支援ネットワークの充実、高次脳機能障害の正しい理解を促進するための普及・啓発活動に努める。
 また、当センターが実施する研修事業では、医療、福祉及び行政機関のほか教育関係者や介護保険サービス事業所並びにご家族の方々など幅広く参加を求め、高次脳機能障害者に対する支援体制の確立を図る。

 5 リスク管理の徹底
 利用者の日常的な健康管理はもとより、平常時から食中毒、インフルエンザ等の感染症の予防に万全を期するため、職員に対し一層の注意喚起を行う。また、利用者が安心して訓練や入所生活が出来るよう、転倒事故防止対策に努める。
 火災や地震のリスクは常に潜在していることを踏まえ、消防計画に基づく避難・消火訓練等を通して緊急発生時の緊急体制の強化を図る。

 6 地域福祉への貢献
 リハビリセンターが地域福祉に貢献するために、下記の事項により地域との積極的な交流を図る。

 (1)地域の医療機関、福祉または介護保険事業所との各種連絡会議への参画。
 (2)障害支援区分に係る市町村審査会及び介護認定審査会への職員の派遣。
 (3)大学、専門学校等の学生のリハ実習並びに介護体験実習の受け入れ。
 (4)地域の障害福祉啓発のための小学校との交流並びに中学生の職場体験の受け入れ。
 (5)職員の有するノウハウを活かすため、研修会、講習会等へ職員を講師として派遣。


平成28年度収支予算書


収支予算書

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